sustainable development

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地球の持続可能性の確保

100億人が豊かに
暮らせる地球を考える

地球1個分の暮らしを考える

経済成長やテクノロジーの進歩により、人の暮らしは物質的に豊かで便利なものとなりました。その半面、豊かさと便利さの追求は、人の生存基盤である地球環境に悪化をもたらしています。現在、人の活動は、地球の資源を食いつぶす状態を続けています。
そこで考えるべきは、資源消費と環境汚染物質の排出が再生産速度以下となる、「地球1個分の資源で暮らす」社会の実現です。日本のエコロジカル・フットプリント(人間活動が地球環境に与える影響の指標)が、世界のバイオキャパシティ(地球環境が本来持つ生産力や廃棄物の収容力)以下となり、世界の模範となるべく、地球の持続可能性の確保に率先して貢献します。

環境負荷の低減に「充足感」を得られる社会に

地球の持続可能性を確保するためには「大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会」から脱却することが必要です。テクノロジーの革新はもちろん、経済・社会システム、ライフスタイルなどの抜本的な変革も不可欠です。しかし、資源消費の抑制を優先するあまり、利便性や快適性を損なったり、我慢を強いたりするようでは持続可能とは言えません。むしろ、私たち自身が「充足感を得られるような環境負荷の低減」を進めることが必要です。

How to Realize the Goals

目指す未来を実現するために

「100億人が豊かに暮らせる地球環境」の実現に向けて、MRIでは以下の実現方策を提案しています。

DX・BXによるロス削減と脱化石資源化

オンデマンドやパーソナライズ化による「生産流通ロス」削減、バイオ技術による「再生可能資源」への転換(BX)、社会・経済活動における仮想空間の比率拡大による「脱化石資源化」など、DX・BXを活用するテクノロジーとサービスの浸透は、資源やエネルギー消費のあり方を大きく変革する可能性を秘めています。持続可能性という大きな目標の手前で、私たちにとっていかに新しく、楽しく、興味が湧いて、使い勝手も満足できるサービスを提供できるか。これらが社会実装のポイントとなります。

「しん・もったいない」という価値観

日本には古くからもったいないという文化・風習があります。しかし、その多くはまだ使えるのに捨てるのはもったいない、電気の無駄遣いはもったいないという直感的判断によるものです。実際、古い家電を長く使い続けるより、効率のよい新製品に買い替えるほうが省エネになります。また、再エネ発電量が多く需要の少ない時間帯では、むしろ電力を積極的に消費することで出力抑制を回避でき、電力の有効利用につながります。このように直感的にもったいないと思う判断と、実際にもったいないことのズレを解消することが大切です。テクノロジーや社会システムの進化と価値観・行動をアップデートする「新」によって、「真」の環境負荷低減を実現する。言わば、「しん・もったいない」を提言します。「しん・もったいない」という価値観の浸透には、ひとりひとりの行動や消費に係る環境情報の可視化と指標化、環境価値を交換・流通できる仕組みの構築も必要です。

ベースとしたMRIの未来研究