healthcare wellness

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健康維持・心身の潜在能力発揮

心とカラダにいい技術、
誰もが理想を満たせる社会に

人生の物語を自分で選びとる社会に

テクノロジーは遺伝子や生活行動など広範なデータから、ひとりひとりの特性と環境に合わせて「個別最適化された予防と治療方法を導く」ことを可能にします。また、身体機能の拡張やアバターロボットなどにより、人は自身の潜在能力をより広く発揮できるようになるでしょう。しかし、データが導く答えや新しいテクノロジーが常に適切で、正しい選択肢とは限りません。
人は誰もが自身を主人公とする物語(ナラティブ)に生きています。人生をどう生きるか、心・カラダ・社会との関わりがWell-Livingな状態を想い描き、「生き方の選択肢」を自ら選びとることが重要です。

「守りの健康」から「攻めの健康」へ

平均寿命が延伸し人生100年時代が到来します。その過程で健康の概念は、病気を治療する「守りの健康」から、予防や早期発見によって潜在能力をさらに発揮できる心身をつくり出す、「攻めの健康」へ進化するでしょう。
その実現に向けて、行動変容を支えるAI、オンライン医療、身体と融合するロボット技術などを新たなヘルスケアインフラとして普及させる必要があります。さらに、変化に対する社会受容性を高める市民間の対話や、医療・介護保険の改革による財政の持続可能性を改善する施策も必要です。経済や環境格差に影響されることなく、誰もが攻めの健康を実現できる社会を目指します。

How to Realize the Goals

目指す未来を実現するために

「誰もが心とカラダを充実させ、社会に関わることができる人生」の実現に向けて、MRIでは以下の実現方策を提案しています。

テクノロジーによるヘルスケアインフラの構築

目指す未来の実現を後押しするテクノロジーは、「暮らしの中でどう使われるか」に着目し、私たちのインフラへ成長・発展させることが重要です。
例えば、日本人の死因第一位であるがんはテクノロジーによって克服できる可能性があります。オンライン医療が一般化すれば、セルフ検査キットや遠隔診療・遠隔治療が進展し、自宅でクリニックにいるようなサービスが受けられるでしょう。また、身体拡張技術やロボット介護が実用化すれば、高齢者の生活が様変わりする可能性もあります。未来は病気になる方が珍しくなるかもしれません。テクノロジーを活用した包括的なヘルスケアインフラの構築は、ひとりひとりのWell-Livingを支えていきます。

変化に先駆ける社会受容性の向上

テクノロジーの社会実装や仕組みの変更など大きな局面においては、倫理面や制度面のみならず、いかに人々の暮らしの中で受け入れられるか?という「社会受容性に関する議論」が成熟することが重要です。実装前に多様なステークホルダーと議論し、RRI(Responsible Research and Innovation)のフレームワークを産業によりフィットする形でアップデートして活動に反映し、導入を推進していきます。

持続可能な医療・介護保険制度への改革

団塊世代が75歳を迎える「2025年問題」、高齢者人口が4,000万人のピークを迎え現役世代1.5人で高齢者1人を支える「2040年問題」が迫っています。誰もが理想のWell-Livingを満たす社会を実現するには、持続可能な医療・介護保険の制度改革が欠かせません。
医療・介護サービスの効率化、生活者の行動変容促進、診療報酬制度の変革など、枠組みの転換への検討を進めていきます。実装においてはテクノロジーを駆使してひとりひとりの健康状態を計測することで、パーソナルライズされた医療・介護サービスの提供方法を検討していきます。

ベースとなったMRIの未来研究